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【葵酒造訪問レポート 後編】シンガポールで活躍していた青木さんが、異国の地で改めて実感した「日本製」のよさ。そこから日本酒という文化に向き合い、蔵を経営したいと志した先で縁がつながったのが、新潟県長岡市でした。阿部さん、青木さん、土居さん。...
31/03/2026

【葵酒造訪問レポート 後編】

シンガポールで活躍していた青木さんが、異国の地で改めて実感した「日本製」のよさ。そこから日本酒という文化に向き合い、蔵を経営したいと志した先で縁がつながったのが、新潟県長岡市でした。

阿部さん、青木さん、土居さん。それぞれの名前から一文字ずつを取り、立ち上げられた『葵酒造』。メンバーの誰もが縁のなかった土地に集い、駆け抜けてきた1年半。その間に世に送り出した酒は13種類にのぼります。その道のりにあったであろう数々の苦難を思うと、この日、2期目の甑倒しを迎えた皆さんの笑顔がより一層、深く心に残りました。

葵酒造の酒は、特定名称や精米歩合をあえて公開していません。純粋に「酒そのものの価値」で価格を決めたいという思いが、その背景にあります。学生時代に、特定名称などの情報で、価格の大部分が決定されてしまう、というテーマで論文を書いていた、という土居さんの考えとも重なるのだと思います。

それは同時に、自分自身が素直に感じた味わいや、シーンに寄り添う存在としてのお酒、造り手の想いや文化的な背景、その土地の自然やそこに積み重ねられてきた歴史、あるいは私個人の関係性や思い入れなど、スペックや作業コスト、原材料費だけの価値では語れない魅力を、酒屋スタッフとしてお客様に伝えたい、また、そういう伝え方が求められる時代になったのだと、改めて感じさせられました。

阿部さんの造る酒は、もともと“きれい”な印象がありましたが、長岡に移ってからは、さらに透明感を増し、雑味のないクリアな味わいへと昇華しているように感じます。

低アルコールのラインナップが中心でありながら、芯のあるボディを持ち、米の個性でしっかりと骨格を形作っています。

そこに特徴的な心地よい酸と、上品な果実香が重なり、全体にピュアな印象を与えています。長岡の水はこの酒質とよく調和し、非常に相性が良いと阿部さんは語ってくださいました。

五百万石、美山錦、出羽燦々といった溶けにくい米は、夏の高温などの影響でより溶けず、扱いに苦労されたそうですが、その分、仕上がりは非常にクリアでピュア。それぞれの米が持つ繊細な甘みやミネラル感が素直に表現されています。

この日試飲させていただいた発売前の『撫子』。愛山を使ったこのお酒は、愛山らしくふくよかなボディとわかりやすい甘やかさが魅力的で、ボディ感のあるお米の特徴も、よく表れていました。

どのお酒からも感じられたのは、「シンプルでエレガント」という葵酒造の美意識。日本酒にまだ馴染みのない方にも、その魅力を素直に伝えたいという青木さんの想いが、息づいているように感じられました。

蔵見学を終えた後、葵酒造で借りているアパートの一室へ。玄関に並ぶたくさんの靴、限られた調理器具で腕を振るう料理人の姿。「ブレーカーが落ちた」「ゴミはどうする」「わさびがない」——そんな声が飛び交う空間に、どこか学生時代のような懐かしさを感じながら、大きな食卓を囲んでお酒をいただいた時間は、なんとも幸福なひとときでした。

気がつけばすっかり「葵組」の魅力に引き込まれていた私ですが、これからの活躍がますます楽しみになった一日でした。

「あまり日本酒に馴染みのない若い方にも、お寿司屋さんなどで飲んでほしい」青木さんはそう語ってくださいました。

もしかしたらそのまなざしの先には、いつかご自身が感じたように、遠く海外の地で葵の酒と出会い、心を動かされる日本人の若者の姿が見えているのかもしれません。

5年後、10年後——
大きく飛躍している蔵の活躍を見るたびに、この日のことをきっと、懐かしく思い出すのだと思います。そしてそんな蔵のはじめの方の物語に立ち会えたこと、とてもうれしく、忘れがたいものとなりました。

これからもできるだけ親しく経験を共有させていただき、葵酒造の魅力を伝え続けていけたらと、そう願っています。

葵酒造の皆さま。
心温かく迎えてくださり、素晴らしい時間を本当にありがとうございました。

#葵酒造 #日本酒 #ふきのとう

こんばんは、スタッフの塚田です。先日、新潟県長岡市の葵酒造さんで蔵見学をさせていただきました。その時の様子をレポートにまとめましたので、ご紹介させていただきます。前編、後編に分けさせていただきました。いつもながら文章長くてすみません!ですが...
31/03/2026

こんばんは、スタッフの塚田です。

先日、新潟県長岡市の葵酒造さんで蔵見学をさせていただきました。その時の様子をレポートにまとめましたので、ご紹介させていただきます。前編、後編に分けさせていただきました。いつもながら文章長くてすみません!ですがとても心に残る訪問になりましたので、目を通していただけたらうれしいです。

【葵酒造訪問レポート 前編】

3月22日。私たちが訪れたこの日、長岡はやわらかな陽気に包まれていました。とはいえ、この土地の空はスカッと晴れることは少ないようで、この日の空もまた、朧げな薄い雲に覆われていました。

けれど、空模様以上に印象的だったのは、出迎えてくださった皆さんの表情でした。マーケティング責任者の土居さん、醸造責任者の阿部さん、そして初めてお会いする蔵元の青木さん。どの方も、朗らかな笑顔で私たちを迎えてくださいました。

2024年9月の事業承継から1年半。
初年度には7タイトルの実験的シリーズ『Untitled(アンタイトル)』をリリース。そして2年目となる今期は、自社生産米による『Domaine (ドメーヌ)』、買い付けた米で醸す『Maison Aoi (メゾンアオイ)』と、2つの軸となるブランドを明確に打ち出しています。

さらに『Maison Aoi』の中で、新酒の『Nouveau(ヌーボー)』日本古来の和の色彩を味わいのテーマに乗せた『Color(カラー)』、生産者に焦点を当てた『Farmer(ファーマー)』、そして実験的な試みの『Untitled(アンタイトル)』と、多層的な展開で次々と新たなお酒を、世に送り出しています。

そしてこの日は「甑倒し(こしきだおし)」甑(こしき:米を蒸す道具)で蒸した米を最後の醪(もろみ)へと託す、仕込みの締めくくりともいえる節目の日です。そんな場面に立ち合わせていただけたことを、うれしく感じました。

ひとつの区切りを迎え、蔵の皆さんにとっても、ほっとひと息の特別な日。この日のお弁当は、いつもよりも豪華な“ハレ”の仕様とのこと。私たちの分までご用意いただいて、食卓を囲みあたたかな時間を過ごさせていただきました。

「最初にボイラーが壊れました」
阿部さんは、笑えない話を笑顔で語ってくださいました。

大正時代に建てられた登録有形文化財の巨大なレンガ造りの蔵。高橋酒造の全盛期では2000石の生産量を誇っていたそうです。そんな蔵で葵酒造が初年度仕込んだのは60石。2年目の今年は150石を予定しているそうです。

そんな巨大蔵の温度調整のできない大きなタンク、長い年月を経て老朽化が進んだ道具の数々は、手を入れなければ稼働もままならない状態でした。

そんな状況から蔵の片付けや清掃、設備の改善など、目の前の課題をひとつずつ乗り越えてきた「葵組」。縁もゆかりもない土地で、手探りの中を進んできたその歩みは、決して平坦なものではなかったはずです。

設備投資において優先してきたのは、「作業の負担を軽減すること」。

たとえば、2階の麹室へ蒸米を運ぶ作業。以前は土居さんが急な階段を何往復もして担ぎ上げていたものを、現在はウインチで引き上げる仕組みに改良されています。枯らしの工程も新設備の導入によって効率化が図られました。

「体が疲れ切ってしまうと、“いいものを造ろう”という気持ちよりも、目の前の作業をこなすことが優先されてしまうから」
阿部さんの言葉が、強く印象に残っています。

(後半へ続く)

#葵酒造 #日本酒 #長岡 #酒蔵訪問

こんにちは、スタッフの塚田です。今日は立春ですね。名ばかりの春といえど、大寒の頃に比べると幾分かは寒さも緩んだ感じがします。街を歩けば蕾のふくらみ、新芽のいぶきなど、そこここの草木からも春の足音が近づいている様子が垣間見えます。立春大吉とい...
04/02/2026

こんにちは、スタッフの塚田です。今日は立春ですね。

名ばかりの春といえど、大寒の頃に比べると幾分かは寒さも緩んだ感じがします。街を歩けば蕾のふくらみ、新芽のいぶきなど、そこここの草木からも春の足音が近づいている様子が垣間見えます。

立春大吉という厄除けのお札があるそうです。左右対称のこの文字を門に貼っておくと、門を潜った鬼が振り向いてみるとまた、立春大吉の文字が。まだ門の外にいると思った鬼が外に出ていった逸話から縁起物のお札とされているそうです。

農家時代最も待ち遠しかった季節はまさに春です。土も作物も凍る、そして懐も凍る冬の厳しさに耐え、作物が生き生きとしてくる春を迎える喜びはひとしおでした。

自然の厳しさがより身近に感じられたであろう昔の人々が、春の訪れを喜ぶ様子も、この「立春大吉」の文字に込められているような、そんな気がします。

さて、新たな季節の始まりに皆様にご紹介したいのは、美和桜の新商品「美和桜 純米超辛口」です。

この赤いラベル、みなさん見覚えがあるのではないでしょうか。

そうです、当店でも不動の人気を誇る辛口酒の筆頭「宝剣 純米超辛口」のラベルです。

宝剣と美和桜は同じ広島の酒蔵。その中でもニ蔵は特に親しくお付き合いをしている蔵のようです。

そんな交流が生んだ新商品。広島県を代表する酒造好適米である「八反錦」をそれぞれの蔵自慢の名水で醸した超辛口の純米酒。

ぜひとも並べて飲み比べてみたいお酒です。

今回の発売分は、搾りたてフレッシュな「生酒」になります。

以外、蔵元さんのコメントを掲載させていただきます。

さて、この度広島県の中でも特に親しくお付き合いをしている宝剣酒造の土井さんと、もっと旨い日本酒を醸せないかと意見交換をしてきた中で「美和桜の純米を超辛ロに仕上げて、宝剣 純米酒 超辛ロと同じラベルデザインで張り付けてみてはどうか」と提案を頂きました。
土井さんの提案に感激し、美和桜従業員一同「必ず期待に応える」という熱い思いで、超辛口でありながら、の美和桜らしい旨みを大切にした純米酒を醸す事にしました。
美和桜の在る三次市三和町は八反錦の主産地でもあり、今回の新商品につきましても全量八反錦を原料とし、仕込み水には標高 800Mの大土山(おおづちやま)の伏流水を用いてます。

宝剣 野呂山の湧水仕込
美和桜 大土山の伏流水仕込

原料米:広島県産八反錦
精米歩合60%
Alc:16%

#美和桜酒造 #美和桜 #広島県三次市 #宝剣 #宝剣酒造 #広島県呉市 #日本酒 #酒 #立春 #立春大吉 #外苑前 #表参道 #新川屋田島酒店 #原宿 #青山

こんばんは、スタッフの塚田です。昨日までは暖かな春のようでしたが、一転、今日は「大寒」の名の通りグッと冷え込みましたね。一年でいちばん寒さが厳しいといわれるこの季節、温かいお料理で体を温めたいですね。長野出身の私にはあまり耳馴染みのない言葉...
20/01/2026

こんばんは、スタッフの塚田です。

昨日までは暖かな春のようでしたが、一転、今日は「大寒」の名の通りグッと冷え込みましたね。一年でいちばん寒さが厳しいといわれるこの季節、温かいお料理で体を温めたいですね。

長野出身の私にはあまり耳馴染みの
ない言葉ですが、関西や九州の一部地域では、今日1月20日のことを「骨正月」と呼ぶそうです。

お正月用に用意した塩ブリや新巻鮭をちょうど食べ切る頃でもあり、そのアラを使ってブリ大根や粕汁などを作って食べるという風習があるそうです。

寒さの厳しい大寒に温かいお料理で体を温める。食材を無駄にせず最後まで楽しむ気持ち、素敵ですね。

そんなお料理と共にいただきたいお酒は、やはり熱燗でしょうか。

今日ご紹介するお酒は、新川屋でも人気の定番酒のなかから、「群馬泉 山廃本醸造」です。

奥行きがありながらも上品な香り、ふくよかな旨味とバランスの良い酸が口に広がる山廃本醸造。芯があるのにやわらか。燗にすると、一段とその魅力が広がる一本です。
おすすめは熱燗。少し高めにつけて、燗冷ましも旨い。
温かいお料理とホッとほころぶひと時を、お楽しみください。


原料米:若水 他
精米歩合:60%
日本酒度:+3
酸度:1.6
ALC度:15.5%

#島岡酒造 #群馬県太田市 #酒 #群馬泉 #神宮前 #日本酒 #新川屋田島酒店 #大寒 #骨正月 #外苑前 #酒屋 #表参道 #原宿 #青山

こんにちは、スタッフの塚田です。過ごしやすい陽気が続いていますね。お店には夏酒が続々と届いています。そんな中昨日、京都の木下酒造から杜氏のフィリップハーパーさんがいらしてくださいました。長い造りを終え、久しぶりに東京に出てきて新鮮だと仰って...
09/05/2025

こんにちは、スタッフの塚田です。
過ごしやすい陽気が続いていますね。
お店には夏酒が続々と届いています。

そんな中昨日、京都の木下酒造から杜氏のフィリップハーパーさんがいらしてくださいました。長い造りを終え、久しぶりに東京に出てきて新鮮だと仰っていました。

そして本日、木下酒造の夏酒『アイスブレーカー』も入荷いたしました!

もともと『アイスブレーカー』は梅雨のジメジメとした蒸し暑さを吹き飛ばすべく、氷を入れて爽やかに味わってもらおうと誕生したお酒だったそうです。

日本酒ではあまり馴染みのないロックや、ソーダ割り。当然お酒は薄まりますが、それでもしっかりと飲みごたえがあるのが玉川です!

夏のお酒のイメージが強い『アイスブレーカー』ですが、お燗にしても美味しいため、冬でも楽しまれています。
そして、お燗にすることで、しっかりとしたボディが膨らみ、奥行きや旨みをさらに味わえます。お燗にする温度も、アツアツのカンカンでOK!夏場は、それにクラッシュアイスをぶち込んだ燗ロックもおすすめ!

ハーパーさんにお話しを伺うと、やはりお米の高温障害による質の変化や価格の高騰は、悩ましい問題のようです。
特に北錦や五百万石は収穫期が高温になる時期と重なるため、溶けにくかったり、割れやすかったり影響が大きかったようです。そんな状況下で、造りもお米の状態に合わせて工夫を強いられたそうです。

ハーパーさん曰く、今まで積み重ねてきた経験を一度リセットして造りに向き合ったそうです。その甲斐あって、今年の玉川はどれも当たり年、渾身の出来だと仰っていました。

北錦や五百万石よりも晩生の雄町や山田錦はまだ状態がよく、さらに高温に強いHyogo Sake85なども導入して、今年も玉川らしくボディのしっかりとしたお酒が出来上がったようです。

冷蔵庫に入っている方が不安になるとおっしゃるハーパーさんの言葉通り、その辺に転がしておいて酒質が熟していくのも玉川の醍醐味。ロックから熱燗までどの温度帯でも楽しめる玉川。BY表記をしているので、BY違いで楽しむファンが多いのも玉川の特徴です。とにかく自由に楽しんでほしい!そんなハーパーさんの想いが感じられます。

ワインでいえばフルボディの赤!そんな玉川のお酒は海外の方にもファンが多いそうです。特別純米の火入れは実はイギリスで人気があるそうです。

かく言うワタクシも玉川の大ファンです。いちばん好きなのは『山廃 無濾過生原酒 雄町』。数あるラインナップの中でワタクシの私情で死守している商品です。

ぜひ皆様にも、日本酒の固定概念に縛られず、自由にお楽しみください!

#玉川 #山廃 #無濾過生原酒 #雄町 #木下酒造 #燗ロック #日本酒ソーダ割り #京都

ゴールデンウィークの営業時間のご案内改訂版です。5月3日(土)はお休みの予定でしたが、店舗のみ営業することにいたしました。ぜひ足をお運びください。お待ちしております!
28/04/2025

ゴールデンウィークの営業時間のご案内改訂版です。
5月3日(土)はお休みの予定でしたが、店舗のみ営業することにいたしました。
ぜひ足をお運びください。
お待ちしております!

ゴールデンウィークはカレンダー通りのお休みとなります。4月28日は月曜日ですが、火曜日ルートの飲食店の配達を承ります。よろしくお願いいたします。
14/04/2025

ゴールデンウィークはカレンダー通りのお休みとなります。4月28日は月曜日ですが、火曜日ルートの飲食店の配達を承ります。よろしくお願いいたします。

柳田酒造 その16『人生最高チキン南蛮』最後に都城グルメで耳よりな情報をひとつ。柳田さんは、私たちをランチに連れて行ってくださいました。それは、柳田さんが昔からの行きつけで、チキン南蛮がおいしいお店。『おっ!』と思われた方いらっしゃいますで...
14/04/2025

柳田酒造 その16

『人生最高チキン南蛮』

最後に都城グルメで耳よりな情報をひとつ。

柳田さんは、私たちをランチに連れて行ってくださいました。

それは、柳田さんが昔からの行きつけで、チキン南蛮がおいしいお店。

『おっ!』

と思われた方いらっしゃいますでしょうか?

万膳酒造の博幸さんと風呂に入っている時に聞いた『人生最高チキン南蛮』のエピソード、覚えている方がいたらうれしいです。

私は『おっ!』と思いました。

きっと博幸さんが言っていた骨付きのチキン南蛮だたと思いました。

到着したのは喫茶店のような佇まいのかわいらしいお店で、駐車場はすでにほぼいっぱいでしたが、なんとか駐められ、入店することができました。

席に通された私達は迷わず骨付きもも肉のチキン南蛮定食を注文。

そして超絶ビジュアルのそのお料理を運んでくださったお姉さんが、『朝どれです』とにこやかに配膳してくださいました!

10年以上農家をやっていた私ですが、野菜以外で『朝どれ』という言葉を聴いたのは初めてでした。

香ばしい色に仕上がった骨付きのもも肉にタルタルソースがたっぷりとのせられ、ジューシーな肉汁とソースがお皿に滴っていました。

ナイフを入れると柔らかくてジューシーなお肉がほどけ、口いっぱいに旨みが広がってエンドレスお米状態でした。

私にとっても『人生最高チキン南蛮』となっためちゃうまお料理でした。

ぜひ皆さまも都城を訪れた際は『レストランRYU』で朝どれチキン南蛮をご賞味ください。

柳田さん、本当にありがとうございました!
これからも引き続き魅力的な焼酎の世界を、私たちに見せてください。

今回お伝えしきれなかった『青鹿毛』の魅力や、『おいしい湯割りとソーダ割りの作り方』なども、しっかり咀嚼吸収して、皆さまにお伝えしていきたいと思います。

長い時間お付き合いいただき、ありがとうございました!

柳田酒造 その15『オクトとレフコス』米麹とサツマイモの配合比率を1:8にする、ということは相対的に、使用する米のを少なくすることができる、ということにもつながります。そこで柳田さんは、麹米に食用米を使用し、サツマイモの配合割合を1:8にし...
14/04/2025

柳田酒造 その15

『オクトとレフコス』

米麹とサツマイモの配合比率を1:8にする、ということは相対的に、使用する米のを少なくすることができる、ということにもつながります。

そこで柳田さんは、麹米に食用米を使用し、サツマイモの配合割合を1:8にした『オクト』と、1:5の『レフコス』という商品を発売しました。

『オクト(oct)』とは、ラテン語の 『octo』に由来し、『8』を意味します。そうです、『オクトパス』の『オクト』。麹米とサツマイモの配合割合を1:8にしたことに由来します。

「レフコス(Lefkos)」はギリシャ語で 「白」 を意味する言葉です。古代ギリシャ語の 「λευκός (leukós)」 に由来します。

ここで柳田さんによる、『千本桜 熟成ハマコマチ』『千本桜 熟成ハマコマチ オクト』『千本桜 熟成ハマコマチ レフコス』の紹介文を、一部抜粋してご紹介します。

(以下柳田さんの紹介文)

柳田酒造は原料は全量一定期間貯蔵し糖化させて仕込んでおります。当歳で製造したハマコマチ製焼酎を宮崎県食品開発センターで分析を行ってもらった結果、柑橘の香りが特徴をもつリナロール、芋焼酎の甘さに寄与するβダマセノン、紅茶の香りやスミレの香りをもつBイオノンの値が増加することが判っております。

今回、麹米に「み系 358」を使用した従来の『千本桜熟成ハマコマチ』に加え、試験的に国産食用米を使用して2種類の仕込を行いました。ひとつは、麹米品種以外は通常の『千本桜熟成ハママチ』と同じ条件のもの。もうひとつは米麹が1に対し8倍のハマコマチを仕込んたものです。

芋焼酎の配合比は米麹の量1に対し5倍の芋で仕込むのが一般的です。1:8の配合比率は鹿児島大学の高峯和則教授の研究により新しい焼酎の可能性として示されました。

『千本桜 熟成ハマコマチ』
⚪︎芋:ハマコマチ(宮崎県・鹿児島県産)
⚪︎麹米:み系358(宮崎県産米)
⚪︎配合比:米麹1:芋5
⚪︎麹菌:黒麹(河内源一郎商店製)
⚪︎酵母:鹿児島5号
⚪︎蒸留方法:常圧蒸留
⚪︎アルコール:25度

『千本桜 熟成ハマコマチ【レフコス】』
⚪︎芋:ハマコマチ(宮崎県・鹿児島県産)
⚪︎麹米:食用米(国産)
⚪︎配合比:米麹1:芋5
⚪︎麹菌:黒麹(河内源一郎商店製)
⚪︎酵母:鹿児島5号
⚪︎蒸留方法:常圧蒸留
⚪︎アルコール:25度
⚪︎特徴:芳醇、コクがある

『千本桜 熟成ハマコマチ【オクト】』
⚪︎芋:ハマコマチ(宮崎県・鹿児島県産)
⚪︎麹米:食用米(国産)
⚪︎配合比:米麹1:芋8
⚪︎麹菌:黒麹(河内源一郎商店製)
⚪︎酵母:鹿児島5号
⚪︎蒸留方法:常圧蒸留
⚪︎アルコール:25度
⚪︎特徴:15%に加水することで華やかな香りが開きます
(以上柳田さんの紹介文)

いかがでしたでしょうか。

私の文章が、柳田さんの情熱と理想を少しでも理解する助けとなっていたらうれしいです。

ですが、私は柳田さんに頼まれて『千本桜 熟成ハマコマチ』の卵の中身をお伝えしたわけではありません。

柳田さんはただ娘さんが成人したのち、柳田さんの造ったお酒を飲んで『おいしい』と思ってもらえればそれでいいのかもしれません。

そして皆さまにも、ただお酒を飲む時間を楽しんでほしいだけかもしれません。

難しいことを考えず、気の合う仲間と楽しい時間を共有するのも、お酒の魅力のひとつですね。

そして、ここまで長い文章にお付き合いくださった皆さま、ありがとうございます。

私のようにひとりでお酒と向き合ってニヤニヤするのが好きな方の、1ニヤニヤに貢献できていたらうれしいです。

そしてはじめにお伝えした通り、飲みの席で迂闊に長尺で一方的に話し始めると、多くの人には嫌がられます。

もし、その手の話のインプットが飽和して、アウトプットしなければ体調に不調をきたしそうだがする場がなくて困っているという方、ぜひ私にシェアしていただけたらうれしいです。

柳田酒造 その14『低アルコールで華やかな焼酎』皆さまは焼酎はどのような飲み方がお好きでしょうか。ロックやストレート、お湯割りや水割り、炭酸割りなど、お好みの方法で楽しんでおられると思います。一般的に流通している焼酎は、だいたいアルコール度...
14/04/2025

柳田酒造 その14

『低アルコールで華やかな焼酎』

皆さまは焼酎はどのような飲み方がお好きでしょうか。

ロックやストレート、お湯割りや水割り、炭酸割りなど、お好みの方法で楽しんでおられると思います。

一般的に流通している焼酎は、だいたいアルコール度数が25%に調整されています。

そして一般的な芋焼酎は、米麹を使って一次もろみを仕込み発酵させ、そこにサツマイモを投入して2次もろみとして発酵させ、その液体を蒸留して、焼酎となります。

この時、米麹とサツマイモの割合は、一般的に米麹1に対してサツマイモ5、つまり1:5の配合比で造られるのが一般的です。

まとめますと、私たちが『一般的』にいただいている芋焼酎は、米麹とサツマイモの配合比1:5の割合で仕込まれ、アルコール度数25%に調整された芋焼酎ということになります。

ここで、米麹とサツマイモの配合比を1:1から1:10まで10パターンで仕込んだもろみをそれぞれ蒸留した焼酎に加水して、アルコール度数25%と、15%の焼酎を造ります。それをそれぞれで飲み比べる、という実験を行った結果のデータがあります。

その実験では9名のパネラーによる官能評価試験が行われました。

結果、アルコール度数25%の焼酎の場合、配合比1:5の香りが、最も『芋焼酎らしい』と評価されました。

これは、仕込み配合1:5の芋焼酎に普段から飲み慣れている為、と考えられます。

そして、仕込み配合1:8の芋焼酎に対して、最も『華やか』な香り、最も『濃厚』な味という評価が下されました。

仕込み配合1:1の焼酎に対しては、最も『淡麗』と評価されました。

他の、『麹香』『甘味』『渋味』に対しては、配合比率による差は認められませんでした。

次に、アルコール度数15%の芋焼酎に対しても同様の官能評価試験が行われました。

その結果は、仕込み配合1:8の焼酎に対して最も『華やか』な香り、最も『甘味』を感じるという評価になったそうです。

対し仕込み配合1:5の焼酎は最も『淡麗』な味、という評価になりました。

つまり、アルコール度数15%の芋焼酎の場合、仕込み配合が1:5よりも、仕込み配合が1:8の芋焼酎の方が、香りは『華やか』で、味は『甘味』があり『濃厚』という結果が得られたのです。

これはどういうことかというと、アルコール度数25%の芋焼酎4に対して、6の水ないし炭酸水で割った時(アルコール度数15%)、米麹とサツマイモの仕込み配合が1:5の芋焼酎よりも、1:8の芋焼酎の方が、『華やか』な香りで、『甘味』があり『濃厚』な味わいに感じるという結果になった、ということです。

簡単に言うと、ソーダ割りにした時は、仕込み配合1:5の芋焼酎よりも、1:8の芋焼酎の方が『華やか』で『甘味があって濃厚』な味わいを感じる、ということになります。

びっくりですね!

14/04/2025
柳田酒造 その13『焼酎麹用米専用品種み系358』柳田酒造で主に使われている麹用の米は『み系358』という加工用米品種です。『み系 358』は宮崎県総合農業試験場において,多収の「南 海 141 号」を母,いもち病に強い「東北 195 号」...
14/04/2025

柳田酒造 その13

『焼酎麹用米専用品種み系358』

柳田酒造で主に使われている麹用の米は『み系358』という加工用米品種です。

『み系 358』は宮崎県総合農業試験場において,多収の「南 海 141 号」を母,いもち病に強い「東北 195 号」を父とし て 2008 年度に交配した組合せから育成され,2015 年から 普及に供されています。

出穂期・成熟期は「まいひかり」より 2 日早く、暖地で は“晩生の中”に属し、玄米収量は「まいひかり」より2割 程度多く多収である。

短稈で倒伏に強く、いもち病の圃場抵抗性遺伝子を持ち、いもち病に強い。

玄米千粒重は 28.8g と大粒で他の主食用米品種との識別が可能。大粒のため心白粒や腹白粒の発生が見られ品質はやや劣る。

以上の特徴を持つお米です。

ここで、宮崎県特産の食用米『夏の笑み』と『み系358』をそれぞれ麹米として焼酎を造り、比較したデータがあります。

まずは『出麹酸度』に注目してみたいと思います。

出麹(でこうじ)とは出来上がった麹を麹室(こうじむろ)から出す操作のことですが、焼酎造りにおいて安全な発酵を図るため出麹の際の麹の酸度は、5以上が望ましいといわれているようです。

この酸はクエン酸で、白麹菌や黒麹菌は多量のクエン酸を生成します。このクエン酸によりもろみ中のpHが下がり有害菌の増殖が抑えられるため、腐造のリスクが下がります。

この為『出麹酸度』は、安全醸造の重要な指標となっています。

では実際に『出麹酸度』を見てみると、み系358製(黒麹)が7.8、夏の笑み製(黒麹)が7.2といずれも良好な数値を示しました。

出麹酸度が高いほど、クエン酸の影響で一次もろみの酸度は高くなります。

そしてある研究では、一次もろみの酸度が高くなるほど出来上がった芋焼酎の『リナロール』と『β-ダマセノン』の濃度が高くなった、という報告があります。

これは、いずれも蒸留時の熱化学反応によって生成される成分であり、その反応が酸性条件下であればあるほどで促進されるから、と考えられます。

つまり『出麹酸度』がしっかり上がるということは、柳田さんの目指す理想の香りの獲得にも大事な要素と言えそうですね。

続きまして、麹のハゼ込み具合ですが、夏の笑み製(黒麹)に比べてみ系358製(黒麹)はしっかりとハゼ込み、『総ハゼ』になっていました。

『総ハゼ』の麹は糖化酵素が多く作られるため、お米のデンプンを糖に換える糖化力が強く、糖をエサとする酵母の動きが活発になる為、一次もろみの順調な発酵が期待できます。

ちなみに『ハゼ』とは、『破精』と書き、麹菌の菌糸が繁殖して蒸米に食い込んでいく様子を表しています。

『総ハゼ』とは、麹菌の菌糸が蒸米にまんべんなく食い込んだ様子を表します。

これに対し『突きハゼ』があり、『総ハゼ』に比べ半分くらいのハゼ込みで、局所的に麹菌が繁殖している状態です。

この『突きハゼ』は『総ハゼ』に比べて糖化力が弱いためもろみの発酵は穏やかになりますが、同時にアミノ酸など雑味の要因となる成分の生成を抑えることができ、ゆっくりと時間をかけて発酵させたい、日本酒の吟醸造りなどでは、『突きハゼ』を造るテクニックを使ったりもします。

続いて出来上がった芋焼酎の香気成分を比較してみると、み系358製(黒麹)は夏の笑み製(黒麹)に比べ、『モノテルペンアルコール』及び『β-ダマセノン』の濃度が高い、ということがわかりました。

『モノテルペンアルコール』の中でも柳田さんが注目する『リナロール』について見てみると、夏の笑み製(黒麹)が101(μg/L)に対しみ系358製(黒麹)が199(μg/L)と約2倍近く高い数値を示しています。

さらに一部が『リナロール』に変換する『ネロール』と『ゲラニオール』の値も、『ネロール』が約3倍、『ゲラニオール』が約2.6倍と、高い値を示しています。

続いて『β-ダマセノン』を見てみると、夏の笑み製(黒麹)が15(μg/L)に対し、み系358製(黒麹)が19(μg/L)と上回っています。

そして、実際に出来上がった焼酎を飲み比べた官能評価では、み系358製(黒麹)の芋焼酎は、『甘味がある』『旨みがある』『原料特性がある』『華やかである』等のコメントが得られています。

以上のことからも、『み系358』というお米が、柳田さんが目指す理想の香り獲得のために適している品種である、ということがわかると思います。

しかしながら先程も述べた通り、お米の価格高騰は、頭の痛い問題だと思います。

ここで、柳田さんが行ったおもしろい試みについてご紹介させていただきます。

住所

神宮前2-4-1
Shibuya-ku, Tokyo
1500001

営業時間

月曜日 09:00 - 20:00
火曜日 09:00 - 20:00
水曜日 09:00 - 20:00
木曜日 09:00 - 20:00
金曜日 09:00 - 20:00
土曜日 09:00 - 19:00

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